第四課 キリストに助けられた三人

指示
マルコの福音書の5章を読んで下さい。
このページの第四課を読んで下さい。
必要なら、用語解説を引いてください。
第四試験の質問に答えて下さい。

5章で、キリストがある男の人、ある女の人、およびひとりの少女を助けて下さったことを読みます。

悪魔どもに憑かれた男の人
(1~20節)
その男の人は、汚れた霊に憑かれて、墓場に住んでいました。彼は鎖でさえ縛られないほど強かったのです。夜昼、彼は叫んだり、石で自分の身を切ったりしていました。彼は、悪霊どもの頭サタンに全く支配されていました。サタンは人々を神から隔てるために一生懸命努めているのです。聖書は、すべての人が生まれ付き罪の性質を持っていると教えるのです。こういうわけで、人は自分の罪からイエスによって救われる前は、罪の奴隷です。サタンは人間より強い者ですから、イエス・キリストのほかには、人をその罪の奴隷制度から解放できる方はありません。

主イエスは、汚れた霊がその人の中から出て行くように命じられました。汚れた霊が去ってから、その人は衣服をまとって、正常な精神になり、イエスの足元に座っていました。イエス・キリストは、まことの平和と救いを与えることが出来る唯一のお方なのです。イエスは、彼をその友人の方に帰して言われました。「主があなたに、どんなに大きなことをしてくださったか、どんなにあわれんでくださったかを、知らせなさい。」(19節)

12年の間苦しんだ女の人
(25~34節)
その後、主が進んで行かれると、大ぜいの人が後について行きました。その群衆の中には、十二年の間不治の病気で苦しんでいた女の人がいました。彼女が治されるために、イエスの衣服に触ると、イエスは、自分のうちから力が外に出て行ったことに気づかれました。すると、イエスは彼女を呼び寄せて言われました。「あなたの信仰があなたを治したのです。安心して帰りなさい。」(34節)。主イエスはあなたの問題をも直し、心の平和を与えることが出来ます。

会堂管理者の病気の娘
(22~24、35~43節)
その町の会堂管理者には、病気にかかっている娘がいました。彼は、キリストに娘を癒して下さいますようにと懇願しました。彼らが会堂管理者の家に向かって行く途中、その娘がもう亡くなったと知らせるために迎えに来たしもべに出会いました(35節)。すると、主は会堂管理者に言われました。「恐れないで、ただ信じていなさい。」(36節)。イエスはその家に着き、娘を死者の中からよみがえらせて下さいました。そこにいる人々は非常に驚きました。イエスは、少女に食事をさせるように言われました。

死んだ人には命が必要です。今、あなたは地上で生きるために必要な命を持っていますが、天国に行くために必要な命(永遠の命と呼ばれる)を受けることができるのは、あなたの救い主としてイエス・キリストを受け入れるときだけです。あなたは永遠の命を買うことも、稼ぐことも出来ません。神は、救い主としてイエス・キリストを受け入れる人にはだれにでも、永遠の命をただで与えて下さいます。5章で、イエスは男をサタンの力から解放し、女を癒し、また死んだ少女をよみがえらせて下さいました。イエスはなんと素晴しい救い主でしょうか。もし、今日あなたは自分の罪を悔い改めるならば、イエスはあなたを救って、平和を与えて下さるのです。


マルコによる福音書5章

5:1 こうして彼らは湖の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた。
5:2 イエスが舟から上がられると、すぐに、汚れた霊につかれた人が墓場から出て来て、イエスを迎えた。
5:3 この人は墓場に住みついており、もはやだれも、鎖をもってしても、彼をつないでおくことができなかった。
5:4 彼はたびたび足かせや鎖でつながれたが、鎖を引きちぎり、足かせも砕いてしまったからで、だれにも彼を押えるだけの力がなかったのである。
5:5 それで彼は、夜昼となく、墓場や山で叫び続け、石で自分のからだを傷つけていた。
5:6 彼はイエスを遠くから見つけ、駆け寄って来てイエスを拝し、
5:7 大声で叫んで言った。「いと高き神の子、イエスさま。いったい私に何をしようというのですか。神の御名によってお願いします。どうか私を苦しめないでください。」
5:8 それは、イエスが、「汚れた霊よ。この人から出て行け。」と言われたからである。
5:9 それで、「おまえの名は何か。」とお尋ねになると、「私の名はレギオンです。私たちは大ぜいですから。」と言った。
5:10 そして、自分たちをこの地方から追い出さないでくださいと懇願した。
5:11 ところで、そこの山腹に、豚の大群が飼ってあった。
5:12 彼らはイエスに願って言った。「私たちを豚の中に送って、彼らに乗り移らせてください。」
5:13 イエスがそれを許されたので、汚れた霊どもは出て行って、豚に乗り移った。すると、二千匹ほどの豚の群れが、険しいがけを駆け降り、湖へなだれ落ちて、湖におぼれてしまった。
5:14 豚を飼っていた者たちは逃げ出して、町や村々でこの事を告げ知らせた。人々は何事が起こったのかと見にやって来た。
5:15 そして、イエスのところに来て、悪霊につかれていた人、すなわちレギオンを宿していた人が、着物を着て、正気に返ってすわっているのを見て、恐ろしくなった。
5:16 見ていた人たちが、悪霊につかれていた人に起こったことや、豚のことを、つぶさに彼らに話して聞かせた。
5:17 すると、彼らはイエスに、この地方から離れてくださるよう願った。
5:18 それでイエスが舟に乗ろうとされると、悪霊につかれていた人が、お供をしたいとイエスに願った。
5:19 しかし、お許しにならないで、彼にこう言われた。「あなたの家、あなたの家族のところに帰り、主があなたに、どんなに大きなことをしてくださったか、どんなにあわれんでくださったかを、知らせなさい。」
5:20 そこで、彼は立ち去り、イエスが自分にどんなに大きなことをしてくださったかを、デカポリスの地方で言い広め始めた。人々はみな驚いた。
5:21 イエスが舟でまた向こう岸へ渡られると、大ぜいの人の群れがみもとに集まった。イエスは岸べにとどまっておられた。
5:22 すると、会堂管理者のひとりでヤイロという者が来て、イエスを見て、その足もとにひれ伏し、
5:23 いっしょうけんめい願ってこう言った。「私の小さい娘が死にかけています。どうか、おいでくださって、娘の上に御手を置いてやってください。娘が直って、助かるようにしてください。」
5:24 そこで、イエスは彼といっしょに出かけられたが、多くの群衆がイエスについて来て、イエスに押し迫った。
5:25 ところで、十二年の間長血をわずらっている女がいた。
5:26 この女は多くの医者からひどいめに会わされて、自分の持ち物をみな使い果たしてしまったが、何のかいもなく、かえって悪くなる一方であった。
5:27 彼女は、イエスのことを耳にして、群衆の中に紛れ込み、うしろから、イエスの着物にさわった。
5:28 「お着物にさわることでもできれば、きっと直る。」と考えていたからである。
5:29 すると、すぐに、血の源がかれて、ひどい痛みが直ったことを、からだに感じた。
5:30 イエスも、すぐに、自分のうちから力が外に出て行ったことに気づいて、群衆の中を振り向いて、「だれがわたしの着物にさわったのですか。」と言われた。
5:31 そこで弟子たちはイエスに言った。「群衆があなたに押し迫っているのをご覧になっていて、それでも『だれがわたしにさわったのか。』とおっしゃるのですか。」
5:32 イエスは、それをした人を知ろうとして、見回しておられた。
5:33 女は恐れおののき、自分の身に起こった事を知り、イエスの前に出てひれ伏し、イエスに真実を余すところなく打ち明けた。
5:34 そこで、イエスは彼女にこう言われた。「娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。安心して帰りなさい。病気にかからず、すこやかでいなさい。」
5:35 イエスが、まだ話しておられるときに、会堂管理者の家から人がやって来て言った。「あなたのお嬢さんはなくなりました。なぜ、このうえ先生を煩わすことがありましょう。」
5:36 イエスは、その話のことばをそばで聞いて、会堂管理者に言われた。「恐れないで、ただ信じていなさい。」
5:37 そして、ペテロとヤコブとヤコブの兄弟ヨハネのほかは、だれも自分といっしょに行くのをお許しにならなかった。
5:38 彼らはその会堂管理者の家に着いた。イエスは、人々が、取り乱し、大声で泣いたり、わめいたりしているのをご覧になり、
5:39 中にはいって、彼らにこう言われた。「なぜ取り乱して、泣くのですか。子どもは死んだのではない。眠っているのです。」
5:40 人々はイエスをあざ笑った。しかし、イエスはみんなを外に出し、ただその子どもの父と母、それにご自分の供の者たちだけを伴って、子どものいる所へはいって行かれた。
5:41 そして、その子どもの手を取って、「タリタ、クミ。」と言われた。(訳して言えば、「少女よ。あなたに言う。起きなさい。」という意味である。)
5:42 すると、少女はすぐさま起き上がり、歩き始めた。十二歳にもなっていたからである。彼らはたちまち非常な驚きに包まれた。
5:43 イエスは、このことをだれにも知らせないようにと、きびしくお命じになり、さらに、少女に食事をさせるように言われた。

第四課の試験